「御用船は横川から竪川に戻り、運河を東に走って、南十間川を北へと曲がった。すると辺りは急に鄙びてきて、長閑な秋の風景が広がった。亀戸村から柳島村に当たり、町屋も少なくなって武家屋敷も急に減った。旅所橋から次の天神橋を潜ると、東側に亀戸天満宮の船着場が見えてきて料理茶屋などが川面に座敷を突き出すように並んでいた。」(佐伯泰英の居眠り磐音江戸双子11巻「無月ノ橋」33ページ)

竪川と横十間川は繋がってはいるものの船の行き来ができる状態にはありません。(文中「南十間川」とありますが、現在この川は横十間川と言われております)
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横十間川は、かってのどぶ川からすると格段に水質が向上しており、現在では地元の中学校のボート部員たちの練習場になっております。
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旅所橋から総武線の線路下を潜って天神橋まで歩いてみましたが、未だ未整備のため一部を除いて川べりを歩くことはできません。
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「無月ノ橋」では、亀戸天満宮の船着場から主人公居眠り磐音たちは、歩いて天台宗竜眼寺に向かいます。この寺は通称「萩の寺」と呼ばれ秋には萩の花が咲き乱れることで有名です。私が出掛けたのが夏でしたので、萩の花は咲いていませんでした。「萩の寺」は、大寺ではありませんし、現代風に建て替えられたお寺ではありますが、中々雰囲気のあるお寺で萩の咲き誇るころはさぞや風情があるだろうと想像されました。

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改めて萩の咲き誇る萩の寺の写真をアップすることをお約束して、居眠り磐音とお別れとさせていただきます。